インターネットを始めるにあたって色々な設定をするが、その中でもよくわからないのが「DNS」の項目だろう。「IDやパスワードはわからないでもないし、電話番号やメールサーバの位置を記入するのは、ある意味当然かもしれないが、DNSって何のために設定するの?」と言う人が多い。今回は、そのDNSについて説明してみよう。

TCP/IPコントロールパネルの謎
 「えっ?DNSなんか設定した覚えはないよ」と言う人もいることだろう。DNSの設定項目はMacでは、TCP/IPのコントロールパネルにある。「ネームサーバアドレス」というのがそれ。ダイヤルアップ接続をする場合、この4つの数字の意味は謎であろう。
 DNSとは、ドメインネームシステム(Domain Name System)の略。これはインターネット上でサーバの名称を分かりやすい名前で使用できるようにするためのシステムのことだ。「ネームサーバアドレス」の欄では、このシステムが存在しているサーバの場所(IPアドレス)が指定されているのだ。

分かりやすい名前って?
 リンククラブのホームページを見たいと思った時にはブラウザでhttp://www.linkclub.or.jp/と入力する。しかし実際のアドレスは4つの数字の集まり(www.linkclub.or.jpの場合は210.155.117.17)で管理されている。これがIP(インターネットプロトコル/InternetProtocol)アドレスだ。
 けれどもwww.linkclub.or.jpという文字を見ただけで「210.155.117.17だね。」と思える人はいない。この文字と数字との間には何の関係もなく、たまたまこの数字に「www.linkclub.or.jp」という名前が付けられているだけなのだ。だからwww.linkclub.or.jpという文字をどうにかしてIPアドレスに変換しなくてはならない。この役目を果たしているのがDNSなのである。

一ヶ所だけで管理?
 愛機にwww.linkclub.or.jpなどと入力するとそれが設定したDNSに届けられてIPアドレスに変換される、ということは判った。では、DNSではインターネット上のすべての名前をIPアドレスにどうして変換出来るのだろう。インターネットの世界は非常に広く、星の数ほどのサーバが設置されている。当然インターネットに関わっている人の数も多い。つまりいつでもサーバの設置、変更、廃止ということが起こっているのだ。DNSはそういった情報を少しでも早く反映しなければならないのだが、DNSが一ヶ所にしかないとしたらどうなるだろう?全世界(全インターネット)からアドレスへの変換の問い合わせが殺到し、サーバの変更なんて事務的な処理だけでも追いつかなくなってしまう!
 だから、DNSの設置されているサーバはドメインという単位で管理されるようになっている。www.linkclub.or.jpのドメインはlinkclub.or.jp。このドメインの中でDNSサーバが1つ存在していて、linkclub.or.jpの前についているwwwなどの個々のサーバの場所の情報を管理しているのだ。


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