「ホームページをダイナミックに」

普段何気なく見ているWebページの動画などの「動く」仕掛けは、どのような仕組みなのだろうか。さまざまな方法があり、各々を詳しく述べることはできないが、とりあえず「動くWebページ」の概要を理解しておくだけでも、WWWの利用がより身近で興味深いものになるはずだ。GIFアニメーションからJavaアプレットまで、その概要と利用法、自分のページで使うにはどうすればいいかを、簡単に紹介してみよう。

「動く」仕組みが公開されているのもインターネットの面白いとこ
 インターネットのWWWも、もはや新聞やTVと同じように、普段から何気なく、特別な意識なしに利用される状況になってきた。仕事をしながらニュースを確認したり、あるいは自宅で趣味の情報を探したりといった使い方は、本誌読者ならほとんどの人が日常的に行っているものと思う。
 最初はテキストや静止画だけだったWWWも、現在では、テキストや静止画の表示だけでなく、動画や、あるいはユーザの操作に反応する仕掛けなど、動きのあるよりダイナミックな表現も、ごく普通のものになっている。たとえばそれは、実写映像の動画やアニメーションだったり、メッセージを書き込むことができる掲示板やチャットだったり、あるいはマウスである箇所を指し示すとその場所の色が変わったりリンク先の説明が表示されるといった反応だったりするわけだが(Web上で楽しめるゲームだってある)、WWWやインターネットの面白いところは、そうした目新しい「仕掛け」がどうやって動いているのか、その仕組みが基本的に誰にでも公開されており、見る、楽しむばかりでなく自分のWebページ上でもその仕掛け、言い換えれば「技術」を利用できるという点だ。
 また、自分自身がそうしたダイナミックな仕掛けを自分のWebページで利用するに至らなくても、どういった仕組みで動いているのかを理解していれば、WWWを利用する際にページがうまく表示されないなどのトラブルも怖くなくなるはずだ。WWWをより有効に活用するためにも、こうしたダイナミックな仕掛けがどのような仕組みで動いているのかを、理解しておくにこしたことはないだろう。

「動く」ファイルを作成しプログインを使って再生
 さて、Webページ上にダイナミックな仕掛けを実現する仕組みにはさまざまなものがあるが、最も身近なのは、Webサーバに置かれた動きのあるコンテンツを持ったファイルを、HTMLの記述で呼び出し、Webブラウザ上に(もしくは専用アプリケーションを起動して)表示する、という方式だ。Webページ上で動画を表示する最も簡単な方法であるGIFアニメーションや、QuickTime、Shockwaveといった、プラグインと呼ばれる機能拡張ファイルをWebブラウザに追加することが必要なものなどは、読者のみなさんにとっても既にお馴染だと思う。ちなみにプラグインを利用するものには、ファイル全体をダウンロードしたのちに再生されるもの(Shockwaveなど)と、ダウンロードしながら再生される「ストリーミング方式」と呼ばれるもの(RealPlayerなど)の2通りがあるのも、周知の通りだ。
 自分のWebページにこれらの仕掛けを利用する方法だが、GIFアニメーションについては、静止画を表示させるのと同じく、
<IMG SRC="GIFアニメーションのファイル名もしくはURL">
と記述すればよい。またプラグインを必要とするものなら、基本的には
<EMBED SRC="ファイル名もしくはURL">
と記述をHTMLファイル内に加える(プラグインによって異なる場合もあるが)。ただし、GIFアニメーションにせよQuickTimeムービーやShockwaveなどにせよ、動画ファイルの作成にはそれぞれ専用アプリケーションが必要となる。またQuickTimeやRealPlayerなどストリーミング系のコンテンツを配信する場合は、そのファイルを置くWebサーバが対応していなければならない点は、注意が必要だ。
 再生する場合は、GIFアニメーションならWebブラウザだけでOKだが、QuickTimeやShockwaveなどは、プラグインファイルの追加によってWebブラウザの機能を拡張しなければならない。ただし、大抵の場合は必要なプラグインをダウンロードできるサイトへのリンクが設けられているので、一旦そこからプラグインをダウンロード、インストールしたのちWebブラウザを再起動すれば、次からは利用できるようになる。反対に、自分がそのプラグインを利用したWebページを作る場合は、同様になんのプラグインが必要で、どこに行けばダウンロードできるかを示すくらいの配慮はしておこう。

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