そもそも、写真+αという形の作品を制作するようになったきっかけは?

 学校で写真を勉強していたときから、 記録としての写真よりも、自分の頭の中のイメージを具現する手段としての写真のほうに興味があった。だから、いろいろ撮って いるうちに、どうしても発色など、カラープリントの限界にぶち当った。それを解決してくれたのが、エアブラシであり、CG だったということです。

コンピュータと出会ったきっかけはなん だったんですか?

 ゲーム。「ドラゴン・クエスト」です(笑)。で、 ゲームにはまっているうち、ゲームショップ でCGソフトやカラーボードがあることを 発見して、CGの利用を考えた、という感じかな。その当時のゲームショップは、ゲーム ソフトだけでなく制作環境全般を扱って いるところもありましたからね。

では、ゲーム(「眠ル繭」アスミック・エース エンタテインメント)の監督をなされたのも、その延長線上にあるわけですか?

そうですね。原点はゲームですから(笑)。周りにもゲーム好き、あるいはゲーム好きが高じて制作を始めた人間はたくさんいますし、ゲームは常に、身近な存在でした。

4冊めの写真集(「ワクワクの木」アゴスト)を出されたばかりですが、今後の活動は どのように展開される予定ですか?

 具体的にはまだ未定ですが、今後は一点一点の写真作品を作っていくだけでなく、 それらをどういうパッケージで世の中に 出すかまでを考えていきたいですね。たとえば「ワクワクの木」は、「ちょっとした プレゼントに選んでほしい本」を想定して作ったんですが、そんな感じで、「商品」としての位置付け、コンセプトまでを、自分で決めて行きたい。それが写真集なのか、 ゲームなのか、形はいろいろなんですが。

最後に、Macintoshで写真や画像制作を楽しんでいる読者に、メッセージをお願いします。

 基本は、「自分が見て楽しいものを作る」ということですね。流行りとか、他人の目を気にせずに。周りの流れに媚びずに作ったものが面白がってもらえれば、そっちのほうがずっと嬉しいですから。

ありがとうございました。




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