連載特集:マックでつなぐ

皆さんは「Macで繋ぐ」という言葉を聞いてどのようなことを思い浮かびますか。 プリンタと本体をつなぐ、他のパソコンとつなぐ、インターネットなどのネットワークにつなぐ・・・、いろいろあります。リンククラブでは、コンピュータの広い世界からユーザの立場で考え連載特集を組みました。 今回は数カ月後に発売が予定されているOFFICE98からDTP、PDFファイル〜「Macで繋ぐ」ということを考えてみました。

パソコンの世界はボーダレス。
マルチな使い方がトレンド

Office 98が変えるもの!
 パソコンを初めて買おうと思った人が必ず直面する問題、「MacそれともWindows?」。昔からMacはクリエータ向き、Windowsはビジネス向きといった構図ができあがっており、ユーザはそれを指針にマシンを選ぶことが多いようだ。
 Macが生まれたのは’84年、そしてWindowsというかDOSマシン(AT互換機)と呼ばれるものが生まれたのは’81年。AppleはMacの前に「Lisa」というマシンを、さらにその前は「Apple I」「Apple II」といった、今のパソコンの原形を作り上げた。カラー表示が可能、グラフィックに強いなどの特徴が、Macをアーチストあるいはクリエータのためのマシンという位置付けにしたのかもしれない。いずれにせよ、ビジネスよりも個人、しかも「創造的な個人」がターゲットとなったのは事実だ。
 Macがビジネスの世界で流行らないのは、「操作が簡単だから」という不思議な理由がある。これはいったいどういう意味なのだろうか?ファイルをフォルダからフォルダへ移すときはマウスでつかんで動かすだけ、また消すときは画面のゴミ箱に捨てて空にするだけ。こういった操作は、パソコンを初めて触った子供でもできてしまう。データのコピーや消去、そういったことをできなくするためのセキュリティソフトがなかった、言い換えれば、特定の人にアクセス権を与えないような仕組みがMacにはなかったのだ。それがMacがビジネスマシンになりえなかった所以と考えられている。
 ということは、パソコンをビジネスで使いたい人は絶対にWindowsマシンを買わなければならないのだろうか?決してそんなことはなく、Macもビジネスで使えるし、Windowsマシンをクリエーティブな仕事で活用することも可能だ。最近は、一方にはできて他方にはできないといったことはほとんどなくなってきている。
 そんなパソコンの世界でいま求められているのは、OSに依存しない「マルチプラットフォーム」対応のソフト。つまりMac OSとWindowsの両方で使うことができ、異機種間でデータを共有できるソフトだ。会社ではWindows、家ではMacを使っているユーザも増えており、今後はますます「マルチな環境」が整備されていくと予想される。

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