リアルな立体映像空間に感動!ふわりと体が空に浮かぶ感覚を楽しむ
 まず体験させて頂いたのは架空の街の探索。道路に沿って建物が並び、周辺には緑の茂った丘や森のある広大な街の風景がCGで 表現されている。まずその場でしゃがみこんでみるとスクリーンの映像も低い姿勢で見える街の風景になる。次に街の中を動いてみよう。移動はNINTENDO64のコントローラーで行う。移動する方向や早さなどがコント ローラーで簡単に決定できるので、ゲーム感覚で楽しめる。道路に沿って進むと目の前に道路標識や横断歩道が現れ、臨場感も一段と増してくる。重厚な造りのビルに思いっきり激突してみると、体はするりと建物を通りぬける。「コントローラー裏のレバーを押してみてください」と加藤さん。言われるままに操作をすると、街が鳥瞰図のように足元に広がっていく。ふわりと宙に浮かび上がって、空から街を眺めている感じ。立ったままで空を漂っているような感じは、メアリ・ポピンズの傘を手にしたような不思議な体験だ。しばらくすると気分が悪くなってきた。どうやらこれが3D酔いらしい。ここは欲張らずに次の人にメガネを譲ろう。なおCABINではサブ的なメガネもあるので数人で立体映像空間を一緒に楽しめるが、あくまでも完全な三次元空間を体験できるのはセンサー付きメガネの装着者だけ。映像はセンサー付きメガネを装着している人を基準に作っているので、他の人には多少の見え方の誤差が生じることになるが、そうは言ってもそれでも十分迫力ある立体画像が楽しめるところがすごい!さて街の風景を楽しんだ後は、車の映像を映してもらう。これは街のように外に三次元が広がっていくタイプではなく、空間の中に車がまさにそこにあるかのように浮かび上がって見えるというもの。
「本当にあるみたい」と歓声をあげて車を触ろうとする隊員。メガネをかけずにその様子を見ていると、ジェスチャーゲームをしているようで楽しい。それにしても「目には見えるのに現実にはない」ものの扱いは思った以上に難しい。「下から潜って乗り込んでみて。」という廣瀬教授の呼びかけに戸惑う隊員。
「そこに本当にものがあると思って動けばいいんですよ」というアドバイスを受けて恐る恐る車に乗り込んでみる。目には見えるハンドルをしきりに触ろうとしているのが楽しい。徐々に扱いに慣れた隊員はタイヤの中にまで入り込んでいく。これもVRならではの楽しさだ。そして最後に地球の映像を見せて頂いた。宇宙飛行士になって高いところから地球を眺めてみたい、というのはだれもが抱く夢だ。この映像は立花隆氏の意見がきっかけとなって作られるに至ったのだという。宇宙から徐々に地球に降りていく。水平線の美しさは感動的だ。そしていよいよ日本列島が見えてきた。東京へ降りると、そこには皇居や東京ドームの姿も。陸の上の探索を楽しんだ後はVRならではの探検、地球の中に潜ってみる。天井に見える白いものは地球の中心にある球だと教えてもらい実に不思議な気分。ユーラシア大陸が裏返しの形で見えるなど映像はとてもリアル。「今後さらに本格的な映像を作るときは、地球全部を一箇所で作るのはデータの量としても大変なので、各地域がそれぞれデータを持って、それをギガビットネットワークでつなぐシステムにする予定です」とのことだった。




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