Mac OS Xの登場を控え、その特徴のひとつである新しいユーザ・インタフェースAquaに注目が集まっている。 多くの人がこれまで何の疑問もなく使用
してきたMacintoshのユーザ・インタフェース。
それがAquaという外観をまとうことで、Macintoshらしさとは何かと同時に、ユーザ・インタフェースそのものとは何かをも問う良い機会になっている。
この問い、あなたならどう答えるであろうか?
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Mac OS Xの衝撃
ーユーザ・インタフェースの喚起ー
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これまでの、そしてこれからの、すべてのMacintoshユーザが注目するであろう新世代OS「Mac OS X」が、いよいよ現実のものとなって私たち一般ユーザの前に姿を現す。Mach・BSDのカーネルをコアとし、プリエンプティブマルチタスクやメモリ保護といった堅牢なシステムを有するその姿は、今までのMac OSが求めて止まなかったモダンOSの
すべての機能を包含した魅力的なものである。
しかし私たち一般ユーザが最も注目する
のは、やはりMac OS Xの外観を飾る新しいユーザ・インタフェース「Aqua」ではない
だろうか。そしてこのAquaは、Macintoshであるがゆえにある意味無意識のうちに享受
できていたユーザ・インタフェースというものに対して、1984年の最初のMacintosh誕生以来、最初にして最大とも言える変革をすべてのMacユーザにもたらそうとしている。
だがここで幼児が発する素朴な疑問のよ
うに、「じゃぁ、ユーザ・インタフェースって何なの?」と問われると、案外言葉に窮してしまいがちではないだろうか?。
そこでMac OS Xを良い機会として、私たちがコンピュータを使うことで日々接するユーザ・インタフェースの基礎的事項、そしてさらに、そこでユーザが見聞きし獲得するさまざまな情報に関しての考えをまとめ、次なるユーザとコンピュータの関係のフェーズへの足がかりとしてみたい。
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「インタフェース(interface)」は「〜の
間の」という意の接頭辞「inter」と「面」という意の「face」が結合した複合語の名詞。
つまり文字通り「ある面と面との間」、「2つの面の接するところ」という意味であり、それゆえか元々は化学用語の「界面」という意味で使われており(もちろん現在もその意味でも使用されている)、それが派生して、今現在コンピュータ用語として一般的に使われる
インタフェースという意味に用いられるようになった。
コンピュータ用語で単にインタフェースと言うとそれは、USBやFireWireなどといったコンピュータ本体と周辺機器の間を繋ぐ接続形態の意味になることが多い。だがこれが
ユーザ・インタフェースという言葉になると、コンピュータと私たちユーザが接する場所であり、さらにはユーザとコンピュータの間で交わされる情報を結びつける媒介でもあると言えるようなものになる(動詞の「interface」は、まさに「調和させる」「相互作用させる」と
いう意味でもある)。つまりマン・マシン・
インタフェースである。
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