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インターネット上にはマスメディアが報じるものから、個人が気ままに発信するものまで、玉石混交ともいえる情報が渦を巻いて
いる。受け手側として、そうした情報の渦の中からなにを拾い、
何を捨てるべきなのかについて、田中氏の意見を伺ってみよう。
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マスメディアと個人メディアの違いとは?

インターネット上には、いろんなWebサイトやメールマガジンがあって、種々雑多な情報が日々流れているわけです。その中には、放送局や大新聞が流している情報もあれば、私が発行しているメールマガジンのように、個人がひとりで取材して記事を書いているものもある。
でも、基本的には、マスコミも個人も、同じようなプロセスを経て、情報を流していると思うんですね。むろん個々の発信元を比べれば、取材力の違い、情報ソースの多寡、集めた情報からテーマに沿ったストーリーを紡ぎ出す力の差というのはあるわけですが、だからといって発信元がマスコミだから正しい、個人だから片寄った見解で情報量の欠如を勝手な想像力で補っていて信用できない、という「絶対的な判断基準」は成り立たないはずです。
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日本の情報発信、欧米の情報発信

とはいえ、事情は日本の場合と、英語圏の場合とでは異なります。
というのは、日本だと、たとえばいわゆる大新聞といわれるメディアの記事は、どれを読んでもほとんど同じわけです。朝日新聞だと誰が書いても「朝日人」の記事だし、他のメディアの報道を見ても、その記事を書いた記者個人の見解はほとんど感じられない。
一方英語圏だと、その記事が載ったメディアがメジャーなものであっても、その記事を書いた記者が取材を通じて感じ考えた個人の視点が
活かされていることが多い。仮にひとつのテーマについて、30人の記者が記事を書いていたとすると、そこには30通りの視点がある。従って、
その内の誰かが著しく片寄った記事を書いていたり、あるいは何かを隠匿しようとしたと
しても、30本の記事を比較しながら目を
通せば、そのテーマの背後にある状況って
いうのはかなり透けて見えて来るんです。
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