 | 今回は「電飾製作」の
現場を探検 |
俗に「ビッグ・アーティスト」などと呼ばれるミュージシャンのコンサートに行くと、最近では耳だけでなく目でも楽しめる、大仕掛けな演出を施したステージも多いと思う。コン
サートに関わるスタッフといえば、主役で
あるミュージシャンのほかに、音響(PA)、照明、舞台設営などが思い浮かぶが、これだけ趣向を凝らしたコンサートが多くなると、ほかにもさまざまな役割のスタッフが集まって、
ひとつのコンサートを作るということになる。
今回探検隊が足を踏み込んだのも、そうした「コンサートの演出に一役買っている」会社。照明と並んでステージ上の光を演出する、
「電飾」と呼ばれる分野を担当する株式会社
クリプトニウムである。
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 | コンサートにも欠かせない
存在になってきた「電飾」 |
ちなみに照明と電飾がどう違うかというと、照明がステージ全体の環境光を演出するのに対し、電飾はどちらかというと、舞台セットを飾る光を演出する。クリプトニウムを率いる戸塚誠一氏は、「照明は舞台になくてはならないものですが、電飾はどちらかというと、
プラスαの美しさ、楽しさを与えるもの。
だから、絶対に必要なもの、というわけではないんですね」と語るが、しかしここ数年の間に大きなコンサートをいくつか観たことがある読者なら、電飾が彩るステージの美しさに、目を見張ったことがあるだろう。
「照明の演出や舞台セット、あるいは動きの演出なども同じですが、こうした要素は歌や演奏を聴かせるコンサートにあっては、まあ傍役といってよい。でも、電飾も含めて視覚的な演出を加えることで、アーティストが
伝えたいメッセージが、より増幅されるという効果は、確かにあるんですよ。コンサートを観に来てくれたお客さんを、より強い力で
そのアーティストの世界に引き込み、それに
よってもっと深くそのアーティストの世界を楽しんでもらうことができる。そうした意味で、我々のような電飾の専門会社が求められるのではないかと思います」と戸塚氏。そもそも電飾は、日本ではTV局のセットの仕事として成長したという経緯を持つとのことで、実際TV局のセット作りに携わることを仕事の中心とする会社のほうが主流だが、クリプトニウムのようなコンサートの舞台作りが中心の会社の需要も、段々伸び始めている。
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 今回の探検隊員2名。
ともに19歳の、未来のクリエイターの卵だ |
 (株)クリプトニウム代表取締役、戸塚誠一氏。
お忙しい中、いろいろ丁寧にご説明いただいた
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 熱心に話に聞き入る探検隊員達。 |
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